社内取引とは~注意点とメリット・デメリット

2020年05月26日 / 最終更新日 : 2020年05月16日

社内取引とは、その名の通り社内で行う取引のことをいいます。

社内取引を行うと社内売上や社内利益が立つことになります。

一般的に取引というと外部の会社と行うことを指しますが、近年、社内取引を行う会社が増えています。なぜ社内取引は行われるのでしょうか?
今回は社内取引について詳しく説明していきます。


社内取引とは

繰り返しになりますが社内取引とは同じ会社の中で行われる取引のことをいいます。
ではどのような時に社内取引は行われるのでしょうか?

例えば製造部門と販売部門があるとします。製造部門が販売部門に商品を渡すときに社内取引が行われることがあります。
また備品を一括購入している場合、備品をまとめて購入した部門から他の部門に備品を渡すときにも社内取引が行われることがあります。

ここまで読んでいただいた方の中には「なんで同じ会社なのに取引が発生するの?」と思われた方もいるでしょう。
そこで次の上で社内取引が行われる理由について説明をします。


社内取引が行われる理由

社内取引が行われる主な理由は2つあります。

  • 各部門を正当に評価するため
  • 従業員のモチベーションをあげる

それぞれの理由について詳しく説明していきます。

各部門を正当に評価するため

社内取引を行うメリットの1つ目は各部門を正当に評価することができることです。
例えば製造部門と販売部門の間で社内取引を行うことによって、製造部門の会社への貢献度をはっきりさせることができます。

どうしても外部にモノを販売する販売部門の方が会社への貢献度がダイレクトにわかりやすいですが、そもそも製造部門がなければ販売部門はモノを販売することができません。
社内取引を行うことによって製造部門に社内売上や社内利益が立つことになります。

社内売上や社内利益が立つことにより製造部門の会社への貢献度が「見える化」されるのです。

従業員のモチベーションが上がる

社内取引を行うメリットの2つ目は従業員のモチベーションが上がることです。
製造部門や総務部門などなかなか外部へ売り上げを立てることが難しい部門でも社内取引があるおかげで自分たちの部門がいかに会社に貢献しているかをダイレクトに感じることができます。

自分たちの仕事が会社に大きく役に立っているんだと実感することができれば今後の仕事へのモチベーションアップにつながります。


社内取引の弊害

社内取引はメリットもありますが当然ながら弊害もあります。社内取引の主な弊害は2つです。

  • 部門間での仲が悪くなる
  • 各部門に経理を立てる必要がある

それぞれのデメリットについて説明します。

部門間での仲が悪くなる

社内取引を進めすぎてしまうと部門間同士の対立につながってしまいます。正当に部門を評価することができる事は良いですが、やりすぎてしまうと部門間同士の仲が悪くなってしまうことにつながりますので注意が必要です。

各部門に経理を立てる必要がある

社内取引を行うと社内売上や社内利益等が発生するため各部門に経理を立てる必要があります。
各部門に経理が必要なため人件費等の効率性が落ちてしまうことにつながります。

 


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