書評「中小企業のストックビジネス参入バイブル」

2019年11月06日 / 最終更新日 : 2019年10月08日

こんにちは、中小企業診断士の山田盛史です。
事業継続にはストックビジネスを取り入れることが有効であることは言うまでもありません。
クライアント、そして私自身もストックビジネスを有効に活用したいと思っています。
そんな中で「中小企業のストックビジネス参入バイブル」という本を読みました。
今回はその書評です。


ストックビジネスとフロービジネスは狩猟型と農耕型にあたる

ビジネスにはストック型とフロー型があります。
それらの特徴として、本書では以下のようにまとめられています。

◯狩猟型(フロー型)
・新規顧客次第の一過性の売上
・経済環境に左右されやすく経営が安定しない

◯農耕型(ストック型)
・既存顧客からの売上が継続し積み上がっていく
・経済環境に左右されにくい



成功している企業の多くは強力なストックビジネスを持っている

本書では、まずは強力なストックビジネスを一つ持ち、その安定収益を再投資する形で第2、第3のストックビジネスを立ち上げていくことがもっとも強力な経営手法だと述べられています。

本書の通り、個人的にもストックビジネスは収益化するまでに時間が掛かることが多いので初期ビジネスではフロー型でキャッシュを生み、それをストックビジネスに投資する形で次第にフローとストックの比率をコントロールしていくのが現実的な中小企業経営ではないかと思います。

そして、本書ではストックビジネスの参入方法として

①自社フロー事業のストック化
②新規事業開発
③FC投資ビジネス
④ビジネス買取

上記の4つを上げており、中小企業では③か④を推奨しています。
つまりFCに加盟するかM&Aをするかという選択になります。

経営資源がかぎられる中小企業では自社ビジネスを内部資源でストック化させることは難しいため外部資源の活用することが有効であるというとても合理的な理由です。


今後、国内市場が縮小するなか生き残るためにはストックビジネスは重要

近年、FCも多種多様な業種業態がありますし、M&Aもインターネット仲介のプラットフォームの台頭によってますます敷居が低く、身近なものになりました。
今後は、国内市場の縮小は加速していきます。ますます再生企業や廃業は増えるでしょう。

不況下に置いて、生き残る確率が高い企業はストックビジネスを持っているという点があり、ストックビジネスをいかに持っているか、という視点はますます重要になると思います。
皆さんの会社ではストックビジネス比率を意識していますか。


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