コストセンターとプロフィットセンターとは、違いや特徴を解説

2024年09月30日 / 最終更新日 : 2024年08月02日

日々のビジネスにおいて、コストセンターとプロフィットセンターという言葉を耳にしたことはありませんか。これらは会社や組織における重要な概念であり、経営戦略の立案や意思決定に大きく関わってきます。コストセンターとプロフィットセンターは、それぞれ異なる役割と特徴を持っており、経営者としてはその違いを理解し、最適な運営方法を選択する必要があります。本記事では、コストセンターとプロフィットセンターの特徴や違いについて解説していきます。


コストセンターとは

 

コストセンターとは、企業内のある部門やプロジェクトなどの組織単位で、その活動に関連するコスト(費用)を管理するために設けられるセンターのことです。主な目的は、経費の削減や効率化を図ることで、企業全体の利益向上に貢献することです。


コストセンターの特徴

 

コストセンターは、主に支援業務やサービス業務を担当しています。具体的には、人事部門や総務部門、営業支援部門などが該当します。コストセンターは、経費を発生させる部門であり、直接的な収益を生み出すわけではありません。そのため、コストセンターの目標はコスト削減や効率化にあります。コストセンターの成果は、主にコスト削減額や業務効率改善の指標で評価されます。結果によって予算の配分や資源の配分が決定されることもあります。


プロフィットセンターとは

 

プロフィットセンターは、企業内のある部門やプロジェクトなどの組織単位で、収益を管理するために設けられるセンターのことです。主な目的は、収益の最大化や事業の成長を図ることで、企業全体の利益向上に貢献することです。


プロフィットセンターの特徴

 

プロフィットセンターは、主に主力事業部門や商品部門など、直接的な収益を生み出す部門を指します。具体的には、営業部門などが該当します。プロフィットセンターは、収益を上げることを目標としています。そのため、売上高や利益率などの指標が重視されます。プロフィットセンターは、自己責任の原則が適用されることがあります。つまり、その部門の責任者が組織の成果に対して直接的な責任を持つことが求められます。


コストセンターとプロフィットセンターの違い

 

コストセンターとプロフィットセンターは、いずれも企業内の部門やプロジェクトの組織単位ですが、その目的や役割には違いがあります。

 

1.目的の違い

コストセンターの目的は、コスト削減や効率化を図ることで、企業全体の利益向上に貢献することです。一方、プロフィットセンターの目的は、収益の最大化や事業の成長を図ることで、企業全体の利益向上に貢献することです。

2.担当業務の違い

コストセンターは、支援業務やサービス業務を担当しています。一方、プロフィットセンターは、主力事業や商品の開発・販売など、直接的な収益を生み出す業務を担当しています。

 

3.評価基準の違い

コストセンターの成果は、主にコスト削減額や業務効率改善の指標で評価されます。一方、プロフィットセンターの成果は、売上高や利益率などの収益関連の指標が重視されます。

 

両者の役割は異なりますが、コストセンターとプロフィットセンターは連携することで、より効果的な経営が可能となります。コストセンターが経費節約や効率化を進めることで、プロフィットセンターがより収益を上げるための余裕を持つことができます。また、プロフィットセンターの成果がコストセンターにフィードバックされることで、より効率的な経費管理が行われることもあります。


まとめ

 

コストセンターとプロフィットセンターは、企業の経営において重要な役割を果たしています。コストセンターは経費の削減や予算管理によって貢献し、プロフィットセンターは売上げや利益の最大化によって成果を上げます。両者の連携により、より効果的な経営が実現されることが期待されます。経営者としては、自社の組織をコストセンターとプロフィットセンターに適切に分類し、それぞれの役割を理解することが重要です。


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