収益改善における優先順位
2020年10月20日 / 最終更新日 : 2020年10月08日こんにちは、中小企業診断士の山田盛史です。
ここ最近、特に倒産件数が増加しており、収益改善の取り組みがますます重要となっています。
今回は収益改善について書きます。
収益改善の優先順位
収益改善とは、シンプルに考えれば、売上をあげることと費用を下げることです。どちらも重要で両方取り組む必要がありますが、意識したいのは即効性と費用対効果です。
まずは即効性があるものから取り組むというのが基本だと思います。その意味では売上をあげる取り組みというのは成果が出るまでに時間がかかります。逆に費用削減は即効性があります。
弊社ではコスト削減のご支援も行っておりますが、仮に費用が年間360万円、月30万円下がるとしたら、その削減額の分、営業利益が年間360万円増えることになります。
またキャッシュアウトも減るため、月30万円のキャッシュが残るようになります。
この削減分を返済にあてたり、売上をあげるための広告費にあてることが可能になります。
そのため、優先順位としては売上を上げることより、先に費用を削減することを検討する方が良いと思います。
費用削減はしっかりとした方法論で対応すれば下がるので確実性も高いです。
そして、売上拡大で重要なのは費用対効果だと思います。不況下では経営資源が豊富にないので、より少ない経営資源でより多くの売上を作る。これを意識せざるを得ません。
つまり効率性や費用対効果を意識した売上拡大策の策定や取り組みが求められます。例えば、新規営業よりも既存顧客からの紹介を狙う、既存顧客からの追加受注を狙うなどです。
連鎖倒産を避けるための債権管理やリスク分散も重要
収益改善の他に、やはり資金繰りが最重要です。資金繰り改善も融資、リファイナンス、補助金、その他も含めて色々な手法があります。
意外に見落としやすく、あなどれないのは連鎖倒産です。連鎖倒産とは取引先事業者が倒産してしまい、その影響を受けて倒産することを言います。
つまり、今月末に回収を予定していた取引先の債権が、取引先の倒産などにより急に回収できなくなり、資金繰りが行き詰まって倒産してしまうというような状況です。
特に取引先が多い大企業ほど倒産した時のインパクトが大きく、不況が長引くと連鎖倒産というケースも増えていく懸念があります。
不況下での新規取引については与信に注意が必要です。取引先が複数社に分散されていれば、1社あたりの取引額は少なくなるため影響は軽微になりますが、取引先が特定の企業に集中しているケースほど注意が必要です。
リスクヘッジとしては、中小企業基盤整備機構の経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)の活用などがあげられます。こちらに加入すると取引先が倒産した際に、早期に借入ができます。あとは、取引を特定企業に依存させずに、取引先を複数持っておくという事が重要です。
これは日頃からの経営におけるリスク分散として意識しておきたい点です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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▼経営者の想いに寄り添った伴走型支援
当社は複雑化する経営課題を解消するための対策について経営者の想いに寄り添い、
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