コトラーに学ぶ、マーケティングに不可欠な実践的手法とは
2022年06月05日 / 最終更新日 : 2022年04月28日マーケティングを志したことがある人であれば、誰もが一度は耳にしたことがあるのがフィリップ・コトラーの名前です。マーケティングの神様とも言われるコトラーは、どのようなノウハウを後世に残したのでしょうか。
今回はコトラーが残した、マーケティングに不可欠な実践的手法について、その概要をご紹介します。
コトラーについて
フィリップ・コトラーはアメリカの経営学者で、今日のビジネスを支えるマーケティングのパイオニアとして広く世界で知られている人物です。
コトラーが掲げているマーケティングは、とにかくユーザー第一の視点です。マーケティングを、顧客価値を生み出す真の手法と考えており、品質とサービス、そして価値をもたらす手法として、いくつもの著書の中で世界に発信しています。
コトラーが掲げるマーケティングの定義
コトラーは自身のマーケティング理論を展開する上で、マーケティングを1.0から4.0に至るまでの変遷があったとして体系的に紹介しています。
マーケティング1.0
マーケティング1.0は、20世紀初頭から1960年代にかけて普及していた、製品中心の時代です。4P戦略と呼ばれるマーケティング分析手法が確立され、いかにして大量に生産された商品を大量に売り捌けるかが肝とされていました。
マーケティング2.0
マーケティング2.0は、消費者に焦点を当てた、消費者志向のマーケティングが流行った時代です。70年代から80年代にかけて採用されていたマーケティング2.0の手法は、買い控えによる消費抑制を緩和させるべく、各社が商品の差別化を訴えるために改善が施されていきました。
マーケティング3.0
マーケティング3.0は、90年代から2000年代初頭にかけて普及していた、価値尊重のマーケティングを指す言葉です。今日ではSDGsの一環とも言われる、企業のビジョンや社会問題解決の実現の夢が商品に託されているという、商品価値以外の部分でのプロモーションが表面化した時代です。
マーケティング4.0
そしてマーケティング4.0ですが、これは2010年以降を境に主流となっている、消費者の自己実現に焦点を当てたマーケティング手法です。「なりたい自分になる」という消費者の夢を叶えるための商品であれ、ということがマーケティングにおいて浸透し、顧客の夢を叶える手段としてのアプローチに注目が集まっています。
コトラーが提唱するSTP分析
コトラーが提唱した現代でも活用されているマーケティング手法として、STP分析と呼ばれるものがあります。STP分析はマーケティング2.0の時代に提唱されたフレームワークで、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つの差別化のポイントをまとめた考え方です。
市場を細分化し、自社が戦える場所を探すセグメンテーション、ターゲットを具体化し、自社と相性の良い消費者を探すターゲティング、競合他社との関係を把握し、差別化に努めるポジショニングを使い分け、確かな価値を届ける手法です。
20世紀に生み出された手法とはいえ、STP分析は今日のマーケティングにおいても確かな効果を発揮するとして、多くの企業で採用されています。
まとめ
コトラーはマーケティングの第一人者とも称されている通り、マーケティングにおけるエッセンスを深く理解し、わかりやすく発信しています。マーケティングの基礎を学び、その考え方を身につける上で、ぜひ参考にすべき人物とも言えるでしょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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