日本政策金融公庫とは?融資の申し込みに欠かせない基礎知識を分かりやすく解説
2024年01月15日 / 最終更新日 : 2023年12月05日日本政策金融公庫は、事業者の支援をおこなう金融機関の1種です。しかし、銀行などの一般的な金融機関とは異なる特徴があります。
今回の記事では、日本政策金融公庫の特徴や事業内容について解説しています。融資をご希望の方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
日本政策金融公庫とは
日本政策金融公庫は、一般的な金融業の不足部分を補うために設立された金融機関です。
たとえば、起業に必要な融資は一般的な金融機関ではなかなか受け付けてくれません。業務実績がなく返済に不安があるからです。しかし、起業者が減少すれば経済の活性化に支障がでます。
こうした金融業の不足を解決するために設立されたのが日本政策金融公庫です。
日本政策金融公庫の特徴
日本政策金融公庫には2つの特徴があります。「国が株主となっている」「預金業務はあつかわない」の2つです。以下で内容を解説します。
国が株主となっている
日本政策金融公庫の最大の特徴は「国が株主となっている」点です。日本公庫は「株式会社日本政策金融公庫法」に基づき設立された株式会社です。通常の株式会社とは異なり、株式の100%を国が出資しています。
一般的な株式会社の場合、100%株式を保有する会社は親会社と呼ばれるため、日本政策金融公庫も国の傘下にある株式会社といえるでしょう。
預金業務はあつかわない
2つ目の特徴は「預金業務をあつかわない」点です。一般的な金融機関であれば、預金業務で資金を集め、集めた資金を活用して融資などの業務をおこないます。
一方、日本政策金融公庫では預金業務を取り扱っていません。国が資金を出資しているからです。そのため、融資業務に重点を置き行き届いた支援が実施できるのです。
日本政策金融公庫で実施する3つの事業
日本政策金融公庫の主な事業は融資です。具体的には次の3つの事業に分別して融資をおこなっています。
- 国民生活事業
- 中小企業事業
- 農林水産事業
各事業では、融資の相手方や利用できる制度が異なります。以下でそれぞれの違いをご紹介します。
国民生活事業
国民生活事業の相手方は、国民や小規模事業者です。災害や物価高騰など、不測の事態に備えたセーフティーネットとしての役割があり、地域に密着した事業をおこなっています。代表的な融資には、教育資金融資や事業資金融資などが挙げられます。
中小企業事業
中小企業事業は、地域の中小企業が対象です。中小企業の支援だけでなく、支援による地域活性化の効果も期待されています。具体的な融資には、事業拡大や生産性向上を援助するための制度が設けられています。
農林水産事業
農林水産事業は、農家や漁師などの一次産業を担う事業者が対象となります。天候などの影響を受けやすい農林漁業者の支援や、食料品の安定供給が主な目的です。経営体制を強化するために、施設拡充の融資や林道整備の融資などが用意されています。
日本政策金融公庫での融資を申し込む方法
融資の流れは一般的な金融機関と変わりません。書類を提出後に面談をおこない、審査が通れば融資実行です。ただし、必要書類や条件などは融資制度によって異なります。自社に適した制度を活用するために、次のいずれかの方法で問い合わせてから準備を始めましょう。
- 電話での相談
- 窓口での相談
- インターネットからの相談
まとめ
日本政策金融公庫は、国が100%株主となっている金融機関です。資金調達が不要なため、融資に重点を置くことができ、他の金融機関では足りない支援を実施できる特徴があります。
具体的な事業は、国民生活事業、中小企業事業、農林水産事業と3つの事業です。事業や融資制度によって、必要書類などが異なるため、事前に問い合わせをしてから申し込みの準備を始めましょう。
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