PMIとは?他のPMIとの違いやM&Aに不可欠な3つの観点について解説
2023年10月25日 / 最終更新日 : 2023年10月03日PMIは、企業間のさまざまな要素を統合する業務です。企業の買収や合併において、必要不可欠な業務ともいえます。PMIを怠ると、買収や合併の目的が達成できないかもしれません。
今回の記事では、PMIの重要性や着目すべき観点について分かりやすくご紹介しています。ぜひ、自社の業務にお役立てください。
PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)とは
PMI(Post Merger Integration)とは、企業買収や合併(M&A)効果の最大化を目的とした取り組みです。M&Aでは買収目的や売買価格など、契約が締結されるまでの過程に着目される傾向があります。
しかし、M&Aは売買して終わりではありません。売買後の業績アップが本来の目的となるからです。そのため、M&A後を想定した計画としてPMIが必要となります。
一方で、PMIという単語には注意が必要です。同じ略語表記でも全く異なる意味の単語が存在するからです。たとえば、プロジェクトマネジメント協会(Project Management Institute)や購買担当者景気指数(Purchasing Managers’ Index)などが挙げられます。
PMIを学ぶ際には、これらを混同して認識しないように注意しなければいけません。
PMIで注目すべき3つの観点
PMIは、3つの観点で取り組みます。「経営・業務・人材」です。方針や環境が異なる別会社を受け入れる場合、3つの観点を考慮しなければ買収失敗につながります。どの企業でも、事業継続に必要な核となる要素にあたるからです。
以下で具体的な内容をご紹介しますのでご参考ください。
経営統合
経営統合は、企業理念や戦略などのすり合わせを意味します。企業の買収や統合において、双方の経営状況が完全一致しているケースはほとんどありません。
互いの状況をそのまま継続してしまうと、矛盾が発生したり過度な負担となったりしてしまう場合もあるでしょう。急な状況変化に反発する従業員がでてくるかもしれません。
そのため、M&A前の状況を充分に考慮し、新たな経営方針を策定するなどの慎重な対応が必要です。
業務統合
業務統合は業務内容の調整です。各企業では、業務に利用しているシステムやマニュアル、手順などが異なります。
M&Aに際しては、業務が適切に遂行できるよう調整しなければいけません。システムや手順を変更する場合、自社だけでなく、取引先などの関係者にも影響を及ぼす可能性もあります。早期に状況を確認し、負担を最小限に抑える対応が欠かせません。
人材統合
人材統合は、従業員に関する環境整備です。就業規則や評価制度の見直しなどが挙げられます。
また、M&A後の初期段階では、さまざまな変化に不安を覚える従業員もいるでしょう。不安を解消するためにも、円滑なコミュニケーションや適切な人材配置などの配慮は欠かせません。
従業員は企業の業績を築く重要な存在です。貴重な人材を手放さないよう、最良な対応が求められます。
まとめ
PMIとは、M&Aの効果を最大化するための取り組みです。事前に「経営・業務・人材」の観点で準備していれば、業績アップも期待できるでしょう。
せっかくのM&Aも利益を拡大できなければ意味がありません。正しい知識を蓄えて、企業のさらなる成長に取り組んでいきましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
——————————————————-
▼経営者の想いに寄り添った伴走型支援
当社は複雑化する経営課題を解消するための対策について経営者の想いに寄り添い、
経営者の傍らで一緒に考え、そして励まし成長し合いながら共に走り続ける
中小企業経営者の良き伴走者となります。
中小企業に即した現実的な経営支援を行っております。
こちらからお気軽にご相談ください。
株式会社ウィルリンクス/ウィルリンクス中小企業診断士事務所
(経済産業省認定 経営革新等支援機関)
https://will-links.jp/
経営者の想いに寄り添った伴走型支援
当社は複雑化する経営課題を解消するための対策について経営者の想いに寄り添い、経営者の傍らで一緒に考え、そして励まし成長し合いながら共に走り続ける中小企業経営者の良き伴走者となります。
中小企業に即した現実的な経営支援を行っております。こちらからお気軽にご相談ください。
ウィルリンクス中小企業診断士事務所(経済産業省認定 経営革新等支援機関)