ROICとは何か
2020年04月25日 / 最終更新日 : 2020年03月16日こんにちは、中小企業診断士の山田盛史です。
最近、ROIC(ロイック)という指標を重視する上場企業が増えてきました。
今回はROICとは何か?について説明します。
ROICとは?
ROICとはReturn on Invested Capitalの略です。
日本語では投下資本利益率と言われます。
税引後営業利益÷事業投下資産という算式です。
企業は金融機関からの借入(デッドファイナンス)や株主からの出資(エクイティファイナンス)によって資金調達を行い、その資金を事業に投資します。
分母の事業投下資産とはこの事業に投資した資金です。
また分子の税引後営業利益とは本業の儲けである営業利益から法人税等を除いたものです。
ROICとは事業に投下した資金からどれだけの利益(リターン)を生み出したかを示す指標です。
税金としての支払いは株主へ分配することができないため除いています。
ROAとは何が違う?
ROAは営業利益÷総資産となり企業の持っている総資産からどれほどの利益を生み出したかを図る指標です。
しかし総資産の中には本業の利益を生み出すのに直接関係のない資産も含まれています。
例えばゴルフ会員権や保険積立金などです。
そのため厳密な投資に対するリターンを測れていない面があります。
その点ROICは投下した資金に対しての純粋なリターンを示します。
ROICツリーとは?
ROICが優れているところはROICの指標を様々な構成要素に分解できるところにあります。
ROICを様々な要素に分解したものをROICツリーといいます。
様々な要素に分解することで、どの要素が優れていてどの要素が改善の必要があるか等が把握できます。
出典:ニッポンハムグループ アニュアルレポート2016
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