現場スタッフの行動を促すための目標設定のポイント

2019年02月01日 / 最終更新日 : 2019年02月01日

こんにちは、中小企業診断士の山田盛史です。

今回は社員の行動を促すためにはどのように目標設定を行うのが良いか、について記載します。


組織階層によって異なる視点

まず、経営者、部門責任者、現場担当者などそれぞれの立場によってイメージできる目標は異なってくるということを意識する必要があります。
経営者として意識するのは全社の売上や利益の目標になります。
次に部門責任者が意識するのは部門の売上や利益になります。

例えば、小売業のA社にはB店とC店という2つの店舗があったとします。
A社の今年度の売上目標は2,000万円としてそれを意識するのは経営者になり、B店は1,200万円の売上目標、C店は800万円の売上目標である、というのは各店の責任者である店長が意識する目標になります。

最後に現場のスタッフは自部門の目標の売上や利益を達成するにはどのような目標を持ち行動をすれば良いか、「自分ごと」として具体的にイメージ出来なければいけません。
B店の売上目標は1,200万円であることを現場スタッフに伝えても、それに対して自分はどんなことをすれば良いかというのが具体的にイメージできません。


時間軸で目標を設定する

ではどうすれば良いか。
現場の担当者が「自分ごと」として目標や行動を意識する有効な方法は時間軸で目標を設定することです。

例えば、B店の売上目標1,200万円は月平均100万円の売上が必要になります。
(実際には過去の実績から季節変動を考慮して月予算を決めるべきですがここでは話を単純化するために考慮しません)

次に、月100万円の売上をあげるためには、月営業日が25日だとすると1日に4万円売上が必要になります。さらに、お店の営業時間が8時間だとすると1時間あたり5,000円の売上をあげる必要があるということになります。

1時間でどれくらいのことをやらなければいけないのか、という所まで落とし込まれれば現場のスタッフも1時間5,000円売上をあげるためにはどうすべきかを考えやすくなりますし、1日という単位で管理するよりも時間ごとの問題点が見えてくるためPDCAをより多く回すことにつながります。

皆様の会社でも時間軸での目標設定を意識してみていはいかがでしょうか。


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