事業ドメインの設定が重視される理由とは?有効な分析手法と合わせて解説

2022年06月20日 / 最終更新日 : 2022年05月16日

事業を安定した成長へ導くためには、経営リソースを有効活用するとともに、確実に結果につながるような意思決定が求められます。事業ドメインの設定は組織の強みを理解し、市場における優位性を確保する上で、重要な意味を持ちます。

 

今回は事業ドメインの設定が重視される理由や、設定に役立つ分析手法を合わせてご紹介します。




 

事業ドメインとは

事業ドメインは、その企業が経済活動を展開する上での主な領域のことを指しています。今や大手企業は多様な領域でビジネスモデルを構築しているため、多角的な印象を受けるものですが、リソースが限られている中小企業は、どこか限られた領域で強みを発揮し、組織を育てていくことが求められます。

 

自社がどんな会社か、ということを強く認識した上で、活躍すべき事業ドメインを設定することが、安定した企業経営においては欠かせません。

 

コア・コンピタンスについて

事業ドメインの設定と深く関わっている考え方の一つに、コア・コンピタンスと呼ばれるものがあります。コア・コンピタンスは端的に言えば「企業が強みとしている能力」のことを指す言葉です。

 

コア・コンピタンスを正しく理解し、強化を図ることによって、長期的に成長できる企業経営を実現可能です。


事業ドメインの設定が必要な理由

事業ドメインを設定すべき最大の理由は、不必要な多角化を避けるためです。ある程度リソースが蓄えられた企業は、更なる成長に向けた次の一手が求められます。

 

その際、コア・コンピタンスや自社の事業ドメインの所在が不明瞭であると、自社と全く関係のない領域や、強みを発揮できない領域に足を踏み入れてしまい、成長ができないばかりか、企業経営を不安定にさせてしまう可能性があります。

 

中小企業のみならず、大企業においてもこの多角化に失敗し、経営が傾いてしまう事例が相次いでいます。このようなアクシデントを避けるためにも、事業ドメインを確実に把握し、その領域で強みを発揮することが求められます。

 

ただ理解しておくべきは、マーケットのトレンドが急速に変化する今日においては、一つの事業に偏ってしまうこともリスクとして捉えられます。事業ドメインを狭く設定しすぎたことで、必要なイノベーションを起こせず、競争優位性を保てなくなる可能性もあります。

 

不要な多角化を避け、地に足のついた変化を遂げるためにも、適切な事業ドメインの設定が必要です。


事業ドメイン設定に役立つCTMフレームワークについて

事業ドメイン設定においては、CTMフレームワークと呼ばれる分析手法が活躍しています。これは、自社の顧客と技術、そして機能という3つの軸を分析するための手法です。

 

どんな顧客を自社で確保すべきなのか、どんな技術において自社の価値を最も発揮できるのか、自社商品がどんな機能を顧客に発揮できるのかの3要素を特定し、競争優位性の確保に努められます。


まとめ

事業ドメインは、自社の取り組みを客観的に評価し、競合との差別化を図る上で役に立つ考え方です。自社の立場や目指すべきゴールを設定する際にも有用であるため、早い段階で自社領域を把握しておくことは非常に大切です。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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