ヒアリハットとはどんな意味?要点や具体事例をまとめて解説

2023年09月15日 / 最終更新日 : 2023年09月01日

ヒアリハットは重大事故につながる原因の1つです。小さな原因だからと軽視していては大きな損害へと発展しかねません。

今回の記事では、重大事故を防ぐためにヒアリハットの要点を解説します。ヒアリハットの具体事例もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。




 

ヒアリハットとは

ヒアリハットとは、重大な事故へと繋がる出来事を意味します。事故にはならなかったけれど「ヒヤリ(ヒアリ)」とする状況や、ミスに気付いて「ハッ」とする場面などです。

一般的には「ヒヤリハット」と認識している人も多く、意味や使い方に違いはありません。

日常生活で意識している人もいるかもしれませんが、実際には業務中などの仕事に関わる場面で注目されます。ヒアリハットの防止は企業のリスク回避効果があるからです。

なぜリスク回避につながるのかは、「ハインリッヒの法則」を理解するとイメージしやすいでしょう。




 

ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則とは、「1件の重大事故が発生する前には、29件の軽微な事故があり、軽微な事故の前には300件の異常が存在する」という考え方です。

ハインリッヒの法則における「300件の異常」がヒアリハットです。ヒアリハットが減少すれば、重大事故発生のリスクも抑えられると考えられます。

また、300件あるヒアリハットの背景には数千件の不安全行動や不安全状況が存在するともいわれています。




 

ヒアリハットの具体事例

ヒアリハットはどんな人でもどんな場所でも発生する恐れがあります。作業に不慣れな人はもちろん、慣れている人でも体調不良などで不注意となってしまう可能性などがあるからです。具体的な発生事例を参考に、普段からの注意力を高めておきましょう。

日常生活

日常生活では身体に被害がおよぶヒアリハットが隠れています。

日常生活のヒアリハット事例
料理中に手がすべって包丁を落としてしまった
子どもが塀に登って落ちそうになった
目を離したスキに赤ちゃんがベランダに出ていた
画びょうが落ちていて踏んでしまいそうだった

 

業務中

業務中には重大事故に直結する危険性の高いヒアリハットが潜んでいます。

 

業務中のヒアリハット事例
メールの送信時に、BCCではなくCCに宛先を入力していた
蛍光灯の交換時にブレーカーが落ちてしまった
床に通っている配線につまずいて転びそうになった
上段の棚から書類を取ったら、並んでいた他の書類が落下した

 




 

ヒアリハットへの対策

ヒアリハットへの対策には重大事故を防ぐ役割があります。リスク管理の観点からも、軽く考えてはいけません。具体的には3つのポイントを理解して対策する必要があります。次のポイントに注目してリスク管理をおこないましょう。

  • 原因の特定
  • 改善の提案
  • 報告

原因の特定

ヒアリハットの発生には必ず原因があります。原因を特定できなければ、根本的な対策ができず再発してしまうかもしれません。原因の特定には、フレームワークである「なぜなぜ分析」や「ロジックツリー」などの利用が効果的です。

 

特定方法 内容
なぜなぜ分析 発生した事故に対して発生した理由を考え、理由に対してさらになぜその理由が発生したかなど、深堀して原因を特定する方法
ロジックツリー 事故に関係する要素を列挙して原因を特定する方法

 

改善の提案

原因が特定できたら、改善案を考えます。改善案には幅広い柔軟な考え方が重要です。

たとえば書類の記載ミスがあった場合、2重チェックで体制を強化する方法もありますが、小休憩を増やしてリフレッシュをおこない、集中力を持続させる方法でも改善できるかもしれません。

1人で考えるよりも、複数人で考えるとアイディアの幅が広がり、より良い提案が実現できるでしょう。

報告

改善案は考えて終わりではありません。情報共有のために、関係者へ報告が必要です。

当事者だけが改善案を把握していても、他の人が同じヒアリハットを繰り返してしまう危険性もあります。

事故を効率的に予防するためにも、原因と改善案を報告して、関係者が一人ひとり意識的に行動する必要があります。




 

まとめ

ヒアリハットは重大事故を防止するためのヒントです。適切に対処できればリスク管理に役立ちます。小さな出来事と軽視せず、しっかりと対策をおこない損失回避に努めましょう。

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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