流行りの自律型組織とは、代表的なホラクラシー型組織について

2021年03月25日 / 最終更新日 : 2020年12月30日

今回は自律型組織、ホラクラシー型組織について解説します。


ホラクラシーの生まれ

ホラクラシーとは、ブライアン・J・ロバートソンが2007年に開発した新しい組織管理モデルの一つです。
ブライアン・J・ロバートソンは自身がCEO(最高経営責任者)を務めるソフトウェア会社にてホラクラシーなる原則を導入しホラクラシーを活用した組織の実装に成功しました。
現在はホラクラシー導入を支援するためにホラクラシー・ワンを設立し活動しています。2015年にブライアン・J・ロバートソンが出版した「Holacracy」は2016年に日本語翻訳され、各国で実践・導入がされています。


ホラクラシーの位置づけ

組織管理モデルはいくつかありますが、ホラクラシーとよく比較されるモデルは次の3つがあります。

  1. 役職階層(ヒエラルキー)型
  2. ティール組織型
  3. ホラクラシー型

1.から3.にかけて自律性と自由度が高くなります。それぞれの組織管理モデルについて簡単に説明いたします。

 役職階層(ヒエラルキー)型……

最も想像しやすいピラミッド型の組織管理モデルです。役職によって与えられる権限が異なり、基本的には上位から下位に指示がなされます。指示が一本道なので正しく伝わりやすく、個々の専門性や効率性が向上しやすいとも言えますし、責任の所在が明らかなので下位職の方は安心して働きやすいことでしょう。ただ組織が大きくなると意思決定に時間がかかるといったデメリットがあります。

 ティール型組織……

組織の発展の度合いを5つに分類し、最上位層を目指す組織管理モデルです。一番下層は、トップが支配し社員は如何にして自己の利益を獲得出来るかのみを考える段階ですが、上位層へ発展・進化するにつれ、組織の規律や合理性を重視するようになります。最上位層であるティール組織では、個々に決定権があり、個々が組織の存在目的を実現するよう行動を選択します。

 ホラクラシー型……

役職階層型の対極にあり、向こうがピラミッドならこちらはフラットな組織管理モデルです。階層を設けることなく、与えられた役割について労働者は自律的に行動します。

 

ホラクラシー型とティール型は共に自律型組織と呼ばれ、ホラクラシー型はティール型組織の最上位と同じように捉えられることも多いです。しかし、双方の異なる点としてホラクラシー型には厳格なルールがあり、役割が与えられる点が挙げられます。

 


ホラクラシー型が向いている組織とは?

ホラクラシー型が向いている組織として次の2点が挙げられます。

 短期のプロジェクトが多い……

短期プロジェクトが多いと個々の役割も細かく与えられ、その分個人の意思決定回数が増えることとなり労働者一人ひとりの成長が期待出来ます。ホラクラシー型ではチームやグループを単位とすることも可能です。そのためある程度の規模のプロジェクトだと対応可能ですが、年度をまたぐプロジェクトが複数あるような事業ですと役職階層型等の個々の専門性や効率性を高めやすい組織管理モデルが良いでしょう。

変化が著しい業界での事業……

変化が激しいITやデザインの業界等は、変化にあわせて事業目標を見直すことが必要です。事業目標が修正されると個々が果たさなければならない業務量も変わってくるので迅速に個々の役割を与えられるホラクラシー型が向いています。

 

組織管理モデルは一度導入してもその後の事業の発展度合いによって見直しが必要です。
当所はホラクラシー型で成り立っていたとしても、扱う案件が大きくなり個人レベルの手にあまるようになると役職階層型の方が適していると言えるでしょう。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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