人材マネジメントとは?意味や始め方を解説

2023年03月30日 / 最終更新日 : 2023年02月15日

人材マネジメントは、会社の成果をあげるため人に投資するなど手を尽くすことです。ヒトをコストではなく会社の資源と認識し、投資対象とします。本記事では、人材マネジメントの意味や、重要性と始め方を解説します。




 

人材マネジメントとは

 アメリカで提唱された「Human Resource Management(HRM)」を日本語訳したものです。

1960年代のアメリカは貿易摩擦等による経済停滞の危機にありました。それを打開する1つの施策として、短期的・他者にコントロールを主軸にした「労務管理」から長期的・セルフコントロールを主軸にした「人材マネジメント」への切り替えが提唱されました。

 人材マネジメントでは、人をコストとして見るのではなく、会社が持つ資源の1つとして認識し、人(Human)を投資(Resource)する対象としてマネジメントを行います。




 

資源としての人

 マネジメントの父と呼ばれるP.F.ドラッカーは経営を語るうえで人を重視していました。会社の経営資源はヒト・モノ・カネ・情報の4つだと言われますが、P.F.ドラッカーは「人は最も活用されず」「人を資源としてではなく、問題、雑事、費用として扱っている」と述べています。




 

マネジメントとは

 P.F.ドラッカーの翻訳者である上田惇生氏は「私は自分の翻訳の中で”manage”という言葉を『管理』と訳したことは一度もない」とインタビューにて答えています。

マネジメントは、「管理」とされることも多いですが、人材マネジメントにおいては基準や規制を持った管理というイメージよりは、成果をあげるために様々な手法を取るというイメージを持っていただければ良いと思います。

 つまり、人材マネジメントは、「会社の成果をあげるために、ヒトに投資し様々な手を尽くすこと」だと言えます。




 

人材マネジメントの構成要素

 人材マネジメントは「人事評価」と「人材開発」を行うことにより、「異動」、「報酬・賃金」、「等級」、「採用」などを決定したり、方針を策定したりします。特に重要な2つの要素について簡単に説明します。

 

構成要素①人事評価とは

 従業員の業務成果や業務過程を評価することです。人事評価の内容を人材開発や異動、賃金、等級等の要素に反映させることも多々あります。人を評価することに抵抗がある方もいらっしゃいますが、公正な待遇を用意するためにも必要なものです。

 

構成要素②人材開発とは

 会社の課題解決を重視したスキルセットを持った人材を育てていくことです。会社が必要とする人材像と従業員の能力との差を埋めるために人材開発は行われます。




 

人材マネジメントの重要性

 厚生労働省が若年労働者(15~34歳)に対して行った調査によると、職業生活の満足度について、賃金が最も低く、次いで「教育訓練・能力開発のあり方」が低い結果となっています。人に投資しない、成長機会に乏しい会社は、人が集まりにくく集まったとしても定着しにくいでしょう。(平成30年若年者雇用実態調査の概況25ページ|厚生労働省)




 

人材マネジメントの始め方

まずは人事評価制度を構築することから始めます。会社の課題や経営目標を認識し、実現のために必要なものは何かを把握することから始まります。また、人材マネジメントは長期的なスパンで考えることが多いですが、会社によっては短期的に考えた方が良いパターンもあります。

終身雇用・年功序列タイプの採用を行っている会社は長期的な方が良いでしょうし、従業員の役割やポストが固定的なタイプの採用を行っている場合には短期的スパンで考えた方が良いでしょう。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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