建設業経理士とは?簿記資格との違いや取得方法などについて解説

2022年01月20日 / 最終更新日 : 2021年12月15日

 

建設業経理士とは?

建設業経理士は、建築業をはじめとする建設業関係の会計処理、帳簿作成、決算書作成を行う、建設業に特化した経理の専門家といえます。

また、建設業経理士1級の試験では財務分析の知識も身につけることができることから、経理部門に所属する方に限らず、企画部門の方にとってもスキルアップになると思われます。

さらに、建設業経理士の資格を取得するメリットとして、建設業経理士2級と1級の取得者が経営事項審査において評価対象となっていることが挙げられます。

経営事項審査というのは、公共工事を発注者から直接請け負う場合に必ず受けなければならない審査のことです。この審査において建設業経理士が加点の対象となっていることから、間接部門に所属していながら営業部門を支援できる貴重な資格となっています。


簿記資格との違いと資格取得方法

簿記資格と建設業経理士の資格には共通する部分も多くありますが、建設業経理士の試験には「建設業特有の勘定科目がある」ことと「工事原価の計算がある」ことが、簿記資格との大きな違いとなります。

建設業経理検定試験は、国土交通大臣の登録を受けた一般財団法人である建設業振興基金が実施しています。

試験は毎年2回あり、1級と2級の内容はそれぞれ以下のとおりとなっています。

建設業経理士1級

内容:建設業原価計算、財務諸表及び財務分析

程度:上級の建設業簿記、建設業原価計算及び会計学を修得し、会社法その他会計に関する法規を理解しており、建設業の財務諸表の作成及びそれに基づく経営分析が行えること。

建設業経理士2級

内容:建設業の簿記、原価計算、会社会計

程度:実践的な建設業簿記、基礎的な建設業原価計算を修得し、決算等に関する実務を行えること。

 

建設業経理士1級は原価計算、財務諸表、財務分析の3科目からなる科目合格制となっていて、3科目全てに合格すると1級資格者となります。

また、建設業経理士検定試験の基礎となる内容について建設業経理事務士試験3~4級が実施されていますので、建設業に馴染みのない方は、こちらの試験から段階的にチャレンジしていくと良いでしょう。

建設業経理検定試験は建設業における簿記検定試験ともいわれており、日商簿記を取得していれば、その知識をベースとして建設業特有の論点をプラスして学習を進めていくことができますので、効率的であると言えます。

資格取得にあたっては、市販のテキストや問題集による独学も可能ですし、資格の学校に通学したりWebによる通信講座を受講したり等、多様な勉強方法がありますのでご自分の学習スタイルに合ったものを選択しましょう。


まとめ

以上、建設業経理士の資格の内容、簿記資格との違いや資格の取得方法について解説してきました。

建設業経理士の資格は建設業関連の会社に就職または転職を考えている方にとって、大きなアピールポイントになります。

また、既に建設業界で仕事をしていて、さらなるスキルアップを図りたいという方にも最適な資格となりますので、ご自身のキャリアプランを考える上で、建設業経理士の取得を是非、検討してみてはいかがでしょうか。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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